草刈り始末

体のあちこちが痛く重い。
何もする気が起きなくて、
録画しておいた
ディズニーの「ジャングルブック」を視聴。
主人公の少年以外はCGらしい。
確かに素晴らしいと思うが、
昔人間の私は素直に認めたくない。
なぜ実写で
その感動を見せてくれないのだろう。
お年寄りのグチが、また出た。(嘲笑)

おっと、
体の異常の原因は、
草刈りを頑張り過ぎたせいである。
レンゲ畑にしたエリアの二度刈りだった。
前回は上っ面を、
今回は残った根元部分の片付けである。
数日前に焼いておいたので
しつこく絡みつくレンゲも
あっさりと刈られてくれる。
しかし、
土と灰のホコリは尋常じゃない。
刈り終えたときは
草まみれ、土灰まみれと、
いささか恥ずかしい風体になっていた。
とはいえ、
刈り終えた畑をひと睨みすると、
自然に顔が綻んだ。
そして満足感が
じわじわと沸き上がった。

その結果が、7時間後、
深夜1時に襲い掛かった痛みだった。(苦笑)
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初めて褒められた日

今夜も蛙が賑やかだ。
ゲコゲコゲコ、
いやゲロゲロゲロかな。
モニター画面に
目を細めているときは
さほど気にならなかったのが、
一度耳に止めてしまうと駄目。
集中力は途切れて、
ぼんやりししてしまう。

そうだ
今日は歯医者に行ったんだ。
それに
ものすごく暑かったなあ……
とりとめなく思い出す。

不思議に
記憶は過去もリアルタイムも
差異はない。
あの日あの時が鮮明に浮かび上がる。

山下先生、そうだ鏡子先生だった。
覚えている小学校時代の先生で、
下の名前までシッカリ覚えているのは、
山下鏡子先生ただひとり。
どうしてだろう?
そうだ、
僕を初めて褒めてくれた
母以外の女の人だったんだ。
「へー、上手だね。写生好きなんだ」
突然かけられた言葉に
固まってしまった私。
そう可愛げに欠けた
影の薄い子供……。
画板に向かって
写生に夢中だった私を
背後から覗きんだ山下先生だった。
「木の緑、綺麗に塗れてる。上手だよ」
何ひとつ受けごたえ出来ないのに、
山下先生の笑顔はちゃんと盗み見ていた。
初めて褒められた嬉しさを、
表に出せる子供ではなかった。
しかし効果てきめんだった。
ほかの勉強はできなくても、
図画の時間は目の色が変わった。
山下先生は
目標を失いかけていた子供に、
夢中になれるものを与えてくれたのだった。

「おめでとう。みんなが上手だって認めてくれたんだよ」
写生大会で金賞に選ばれた私に、
わがことのように、
満面の笑みで、
賞状と副賞のクレヨンを手渡してくれた先生。
はにかみ、顔を真っ赤にして
モジモジしっぱなしの私だったのを
はっきりと思い出す。
級友の笑い声は、
あの棒のぼりの時のものと、
まるで違うのがわかった。
図書室で
本の世界に浸ることで救われるしかなかった子供が、
絵を描くという新しい目標を手にしたのだった。
私に新たな希望を与えてくれた山下先生を
今も懐かしくん思い出すのは当然だろう。

ひょいと現実に戻った。
蛙の声はつづいている。
深夜1時半。
階下の倉庫を覗いた。
明日からスタートする
「ふるさと川柳」の作品展らん会の
陳列の確認をした。
コロナを忘れるために
いっぽいっぽ前に進むことが大事だ。
できることをやってのける。
今の私はそれしかない
お年寄りなのである。(自覚!笑)

img001.jpg秋.jpg春.jpg夏.jpg

馴染めぬ現実

深夜1時。
寝静まった家を気遣いながらの入浴。
開け放した浴室の窓から、
あの賑やかな蛙の歌が飛び込んでくる。
田舎ならではの醍醐味とでも言えるかな。(苦笑)

昨日は久しぶりに
妻の買い物に同行。

実は市役所やそのほかへ
出来がったイベント通信のチラシを
配布するため。
しかし、
久しぶりの訪問先の変貌に
驚いてしまった。
閑散とした市役所、
窓口には透明の遮蔽物が。
そそくさとチラシを頼んで、
逃げるように市役所を後にした。(勝手が違うと、こうなってしまう性格。笑)
買い物も、違和感がついて回った。
マスクでガードの私と妻。
入り口に
「買い物は一人が代表して……」と案内表示。
待機する私の目には、
マスクなしの買い物客が飛び込む。
さほど多くないお客さんの中だから、
かなり目立つ。
(怖くないんだなあ)
臆病者の私には考えられない光景だった。
まだまだ私が気楽に
出てこれる町ではなさそうだ。(かなりショック)
帰宅すると、
何もしなかったのに
疲労感が体を支配していた。

夕食の用意まで、
暫く横になっていると回復。(やれやれ)

9時過ぎから
「ふるさと川柳IN加西」の応募作品を広げて、
選考の真似事をした。(これもかなり疲れた)

そんなこんなで
深夜の入浴となった次第である。

蛙の大合唱は終わる気配は
全くなかった。
ザブリっと顎のあたりまで
湯に身を沈めた。(いい気持ち。いきているって感じがする)
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ぼくの神様

小学校に入った早々に、
未来への希望を閉ざされた私。
その後も
暗く寂しい学校生活を余儀なくされた。
自己主張するどころか、
先生や級友の目に留まらない
存在である続けた。
誰も、
そこにわたしという存在があることに
気付かないように思えた。
絶望感を過ぎると、
もう諦観に似た心境に陥ってしまった。
毎日の学校生活は、
いくら苦痛に思っても、
逃げる勇気などあるはずもない。
諦めるしかなかったのである。

捨てる神あれば拾う神あり。
そのまま何も変わらなければ、
多分私の人生は
無くなったに違いない。
しかし、
幼い小学生は救われた。
救ってくれたのは
先生でも級友でも親兄弟でもなかった。
人間ではなかった。
(あ?)
トイレに向かう廊下で、
それは目に飛び込んだ。
半分あけ放たれたドア越しに
見えたのは本だな。
ギッシリ詰まった本が
さ迷える幼子を誘った。
自分で行動を起こすなど、
自分でも信じられなかった。
図書室へ足を踏み入れた私。

この瞬間、
私の未来は、
また開くことになった。

どんな時でも、生きている限り、
何らかの出会いは避けらないものだ。
人でありモノであったとしても、
その後の自分に影響を与えるのを、
理解したのは
大人になってず~っと後である。
一期一会。
図書室との出会いは、
私を
鬱屈した世界から
引っ張り出してくれたのだった。

また昔々の思い出に浸ってしまう私。
深夜、
暑いので開け放した窓から
蛙の大合唱が飛び込んでくれる。
騒音同然に思った蛙の歌も、
連日聞かされて慣れてしまった。
それどころか、
耳にして快感に似たものを
感じてしまうこの頃である。
疲れを知らぬ蛙の歌に、
思わず頬笑んでしまう私に驚いた。
その歌が、
私の記憶をよみがえらせてくれるのだった。
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まちライブラリー、コロナ後へ

コロナ自粛解除を受けて、
休止していた
根日女創作倶楽部@まちライブラリーを
再起動させました。
コロナ前の活動ができればと
願うばかりです。
6月5日から
ライブラリーアトリエで
『ふるさと川柳IN加西』応募作品の
展示を実施します。
少しづつ
前の情熱を取り戻し、
紙芝居イベントなども
復活させたいと
心に期するものがあります。
忙しいのが一番。
年齢を忘れて奮闘開始です。(うん)
案内チラシも作成できました。
また配布に回らなきゃ。(イソイソ。笑)
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ほ、ほ~~蛍~♪来たな

蛙の合唱が始まりかけたとき、
帰宅した娘、
職場の同僚から
蛍の話を聞いたとか。
それで
ちょっと気になって外に出た。
我が家は
庭より一段上がって建てている。
見下ろしてみる。
広がる闇に眼を凝らしてみた。
そして見つけた!
淡い淡い
儚げな光の点滅を。
蛍だ!
毎年に輪を飛び交ってくれる蛍が、
この夏も
庭のあちこちに誕生してくれたようだ。
少し前に
草の幹に蛍が産み付けた卵を
見つけていたが、
実際に蛍の光に出会うまで、
気が気ではなかったのである。
まだ生まれたばかりなのか、
儚げな光を放ちながら、
舞う気配を見せない。
しかし
明日くらいから
ツィ~~と舞ってくれるはずだ。
「おい、ホタルや。今年も来てくれたぞ」
呼びかけると、
妻と娘も急いでやってきた。
しばし蛍の光の点滅を眺めながら、
コロナも忘れて
幸せな一時を送った。
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うっとおしい

朝から雨模様。
畑にも行けず、
ぺっと相手に
ぼーっと時間を送る羽目に。
娘が日曜で家にいるので、
お昼が来れば食事の用意だ。
むやみに外へ出られない。

ふと(俺の人生、決まったのは、やっぱりあの瞬間だよな)
突拍子もない思い出が頭に。
小学校1年生の運動の時間。
棒のぼりの授業だった。
長尺の丸太が何本も立てられていた。
それを木登りよろしく登るのだ。
田舎の子供ばかり、
みんなすいすいやってのける。
自分の番が来ると思うと、
体は緊張でガチガチ、
丸太に手をかけたが、
そこから動けない。
みんなの目が気になって顔は真っ赤に。
そして、
先生の「どないした、〇〇。ミノムシになったか」に
ゲラゲラと笑いが巻き起こった。
級友たちが大口開けて笑い、
てんでにはやし立てた。
益々体が金縛りにあったようにガチンガチン。
笑いの餌食になった
いたいけな(?)私は
その瞬間、希望にあふれた人生を失うことになってしまった。
挫折続きの人生だった私の原点は、
あの日だったなあと独り言ちた。

昼前に雨は上がったが、
滅入った気分が改善することはなかった。(ネガティブだなあ、オレって))

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久々に散髪

朝9時半に
イオンモールの
専門店街入り口に並んだ。
計算通りトップ。
二日目に来ては見たものの、
10数人の列に
恐れをなして踵を返した経験から、
開店時間(まだコロナ対応時間)を、
見込んできたのである。

実はイオンモールにある
カット専門の散髪屋が目的。
コロナが問題になり始めてから、
二か月以上も
我慢していた散髪。
伸び放題の白髪で
まるで仙人。
いや野宿生活に疲れ切った感じに
家族の非難を受けて、
いやいや紙切りにやってきたのである。
トップに並んだ甲斐があって、
散髪の一番客になれた。
「マスクを外してください」
理容スタッフの言葉。
最近外出先ではは
めったに外さないマスクを、
仕方なく外した。
バリカンで刈り上げられる。
いやあ~~最高に気持ちいい。
ふっと止まった視野に、
散髪に順番を待つ席が入った。
驚いた。
体が触れんばかりに詰めて座っている。
マスク姿だが、蜜だーー!
(まさか!)
ソーシャルディスタンシングはどうなってるんだ?(心の声)
終わると、
そそくさと人込みをかき分けて(大げさではなく)
イオンモールを後にした。
帰宅して手洗いにうがいを丹念に。

ああ~~怖かった……
おびんたれ(怖がりの意)だから、
コロナがコワイ!(はぁ~~)
その恐怖を乗り越えたおかげで、
すっきりした
おじいさんの頭に仕上がっていた。

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水やりの季節

29日は快晴、暑い日だった。
この調子では夏真っ盛りが怖い。
畑仕事も負担が増す。
暑さしのぎはどうにでもなるが、
夏野菜の水やり。
畑地に水道など通っていない。
水を運び、
大きめの如雨露に移し
「うんとこしょ!」と、
弾みをつけて野菜に水をやる。
炎天下ではきつい。
また高温時に水をやると、
野菜には逆効果らしいが、
時間の調節がままならない身には、
常在戦場である。
これを
物心ついた時から
ず~っとやっている勘定になる。
半世紀近くに渡るキャリアを積んだ。
おかげで楽しむ水やりのコツが身についた。
最近は
水やりも結構楽しい。
緑の野菜が水を浴びて
キラキラ光る様は
いっときの幸福感を与えてくれる。
時々孫が助っ人になってくれる。
田舎に育ったはずの子供らは、
頼もうにもそばにはいない。
こうなれば、
孫を小さいころから、
水やりの極意(?)を伝授させておくかな。(笑)

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今も昔もヘンな自分

かわいげのない子供だった。
めったに笑わず、
何を考えているか分からないムッツリ顔だから、
そう思われて当然だった。
 大人になっても変わらない。
「ムッツリ〇〇ベー」とからかわれたりもした。
ただ生真面目な性格は誰もが認めてくれたのか、
仕事に支障はなかった。
おかげで結婚、
子供四人に囲まれる理想的な家庭も手にできた。
 その家族すら、私を「ターミネーター」と思っている節が。
訂正するのも面倒くさいので(勝手に思ってろ)と暮らしている。
 時々、妻や娘の意表を突いてやる。
テレビや本を読んでいると、突然涙を浮かべたり、ゲラゲラ笑う私。
(え?え?え?)である。
 実は本人だけが知る私の正体。
片岡千恵蔵の名セリフではないが、
ある時は「むっつり〇〇」しかしてその実体は……!
!笑い上戸に泣き上戸、怒り上戸も加わる「オモロイ男」。
 今も漫才に大笑いしている私。
家族は留守。
「ターミネーター」でいる必要はない。
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昔プロ?

 また娘は鼻をクンクンやっている。食べる前の行事化しているのに気づいたのは少し前。
「なにか匂うか?」「別に。気にしないで」
 これという意図はないらしい。ただの癖と言っていいのかわからないが、料理を作った側の気分はよろしくない。
「気になるなら、はっきり言え」
 少し口調がきつくなった。
「ごめんね。ただ食べ物は、見た目と香りで決まるわ。お父さんの料理はすべて合格だよ。隠し味だって嗅ぎ分けられるんだから」
 ほっとした。定年退職するまで調理師。料理には自信とプライドがある。それをクンクンやられては憤慨して当然。相手が娘では爆発するのを抑えるしかなく、かなりストレスをためていたのは確か。その鬱積した気持ちを一変させてくれた「お父さんの料理はすべて合格」という最大の誉め言葉。
 洋食が専門だったせいで、家庭の料理番になった初期は、日々の献立に四苦八苦。毎日洋食では家族もうんざりする。当の料理番が洋食に不向きな高齢者の仲間入りをしている。
「みんな何が食いたい?」
 思い余って家族に尋ねた。
「家庭料理でしょ。日本人だもん」
 意外に一番若い娘のリクエストは家庭料理。中でも味噌汁は毎日食べたいという。飲むではなく食べる。具沢山の味噌汁をご所望だ。
「煮っころがしとか焼き魚なんかがいい」
 妻は当然のごとく家庭料理派。
「台所から漂ってくる味噌汁の匂い、最高!」
「サンマや塩サバを焼く匂いも、食欲をそそってくれるよ」
 似たもの母娘。もっと言えば洋食より和食がいい私を含めた似たもの家族なのである。
 初心に戻り、ネット頼りで家庭料理レシピを始めた。朝の台所から届く「コトコト」に味噌汁の匂い。朝餉の香りが家の中を満たす。
「幸せだな~最高だよ!」
 娘のクンクンは家庭料理番への賞賛なのだ。

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暑さ警戒指数?

 十二月生まれは関係ないだろうが、暑いのは大の苦手。寒いのは重ね着すれば凌げるが、暑さの対応はそう簡単にはいかない。
 暑ければ脱げばいいと思っていた。子供のころは裸で家の中をウロウロ。しかし何も言われない家庭だった。社会人になっても独身時代は同じ。アパートで独り暮らしだと、なんの気遣いもいらない。堂々と裸になって夏の暑さ」を切り抜けた。それが結婚で一変。
「誰かが訪ねてきたら恥ずかしいでしょ。家の中でパンツ姿は駄目」
 結婚当初は控え目に要望した妻。子供を授かった後も、まだ小さい頃は(できればキチンとしたパパになってやって)という柔軟な対応で、好き放題に暑さを凌げた。
 ところが子供たちが成長するにつれ、私の立場は追い込まれ始めた。息子だけならそうはならなかったはずだが、娘が二人いた。
「お友達に見られたらどうするの。〇〇ちゃんのお父さん、パンツ一枚でうろうろして、気持ち悪い!ってからかわれるわ。それで苛められるかも知れないのよ!」
 妻だけではない、高校生になってから娘たちの口撃はより激しくなった、上半身裸でいるだけでも、父親に容赦責められた。
 昨年は酷暑。家族の留守を幸いに、パンツ一丁になって扇風機をガンガン回し過ごした。
しかし酷暑は連日、たまらず裸でいると。散々な目にあった。今年はやはり酷暑だろう。どうしたものかと悩んでいる。
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再開です

きょうはお知らせ。
緊急事態宣言解除があったので、
根日女創作倶楽部@まちライブラリーを再開しました。
あなたの一押しの本を一冊お持ちの上
当アトリエを訪問ください。
本を通じた
コミニューケーションスペースです。
コロナの影響も考えて、
野外での本棚と
読書ゾーンを設けています。
田舎の一軒家ですので、
ブラーっと立ち寄ってください。
よければ近くの歴史の森散策や
ゆるぎ岩体験なども案内します。
時間があれば
コーヒータイム(無料)など、いかがでしょう。
自然を満喫しながらの
本の交流楽しみましょう。
来訪時、
前もってメールなど
ご連絡いただければありがたいです。

なお
6月から
フリースペースで
「ふるさと川柳IN加西」の
応募作品を絵ハガキ調に仕上げて
展示します。
ご覧の上、
皆さんの川柳作品投函もお願いします。
以上ご案内まで。
らいふ.jpgははははら.jpgランキングIMG_20200514_145509.jpgimg018.jpgimg001.jpgimg015.jpg

穏やかに

そろそろ
我が家の花たちが
顔を覗かせ始めた。
それを切り花にして
無造作に花瓶へ挿した
ものを、
玄関、トイレ、キッチンに
置いている。
行動半径内にある花は、
目にすると
私の心を爽やかにしてくれる。
花だけではなく
庭先に
緑が元気いっぱいである。
豊かな自然に囲まれた
田舎ライフはいいなあ。(うん)
img015.jpgさらばい.jpg1ヤマハ.jpg2ならない.jpgかたなし.jpg

許せない

絶句。
あるべきものがない!
はしゃぎ駆けてくる孫二人。
ああ~悲痛。
孫へどう説明すればいいのか。


二日目から大事に老いておいた
イチゴ二十数粒。
妻が丹精込めた
熟し甘く大粒だった。
孫に摘ませたくて
収穫を見合わせていたのが、
ごっそり
見事に一粒も残っていない。
ご丁寧に畝の端っこに
生ん子がとぐろを巻いていた。
しかもかぶせていた網を
一度外して元通りにしているのが
憎いやり口である。
許せない!
忘れていた。
イノシシやシカばかりに気をと垂れていたのに、
一番タチの悪い人間を忘れていた!
人生を通じ蓄積している人間不信に
輪がかかる。

現実を忘れるには、
「ふるさと川柳IN加西」応募作品、
地元加西市以外からの応募作品の選考だ。
最終候補作品10作品の選定である。
ひとつひとつ、
丁寧に読ませていただいた。
うっとおしい気持ちが、
つかの間に過ぎないが、
忘れられる。
心を弾ませてくれる好作品ばかりだ。
心を鬼して
私なりに選ばせて貰った。
気になる作品を
数句追加しておいた。
① またこ(肥)えた えらいこっちゃ やせへんわ (兵庫県多可町・舟橋紀子さん)
② いつ死ぬか わからへんから 食べときや (島根県・角森玲子さん)
③ たくましい 妻のご加護で いい暮らし (静岡県・柳谷益弘さん)
④ 濃厚な 接触いやや お相撲さん (名古屋市・幅茂さん)
⑤ あかんなあ きどってみても ぼろが出る (兵庫県姫路市・坪田利子さん)
⑥ 夕暮れ時 日を仰ぎみて 涙した (東京都足立区・大塚英人さん)
⑦ かなんなあ うちのこまちん しゃんとこべえ(播磨弁)(加東市上滝野・丸山正人さん)
⑧ ふるさとは 歳をとるほど 懐かしい (大阪府門真市・古谷祥子さん)
⑨ せんどぶり きのうあったで おじいちゃん(播磨弁)(兵庫県小野市・山本真平さん)
⑩ 子が令和 親は平成 祖父昭和 (東京都杉並区・鷲尾愛子さん)
●  うわさ話 よう知らんけど つけておく (兵庫県加東市・黒崎照美さん)
●  ヤキモチと 魚焼くのが 上手い妻 (兵庫県神戸市・足立有希さん)
●  認めたら 負けた気がする 花粉症

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川柳選び

緊急事態宣言の解除が決まった今、
そろそろ行動開始である。
2月末日に締め切った
「5・7・5 ふるさと川柳INかさい」の
選考をスタート。
ねひめ広場運営会議主催で
4月に予定していた
「みんなで選ぼうユニーク川柳」イベント。
延期ということで、
全国から寄せられた
応募作品90句余りの川柳作品は
宙に浮いたままだった。
イベントが無理なら、
内部で優秀作品を決定して、
ウェブ発表なり
入賞者さんへの郵送なりで、
けじめをつけるべく、
選考の第1歩を踏み出した。
運営会議のメンバーを含み、
何人かに
最終候補作品の選考をお願いしている。
加西市内から応募された作品から10作品
全国から応募された作品から10作品を
ピックアップしてもらうことになる。
企画者として
私も作品選びにかかった。
はがき一枚一枚に目を通す作業は
それなりに大変だが、
応募してくださった方々への
誠実な対応をしなくてはならない。

加西市内の作者の作品から
選んだ10作品を紹介してみます。
応募されたどの作品も
甲乙つけがたい内容のものばかりだが、
コンクールである以上、
ふるいにかけなければいけないのが辛い。
そんな懊悩を経て選んだ最終候補作品(加西市内分)作品を紹介します。
① かえらしな うちにも こんな孫ほしい (藤原絹代さん)
② ふるさとは いいないつでも 自由席 (塩河和代さん)
③ 夢で逢い 五百羅漢に 母探す (澤中 朋子さん)
④ まああんた せんどぶりやな まああがり (山端なつみさん)
⑤ 加西弁 聞いて一緒に しゃべり出す (尼崎弘幸さん)
⑥ 緩(ゆる)楽し ローカル線の 穴場旅 (山本光範さん)
⑦ これ敬語 来とったったけど 帰えったった (澤下美栄さん)
⑧ ロマンスは 玉丘古墳 ウォーキング (澤中茂さん)
⑨ さらの中 のこしたパンが かおのよう (佐藤可菜さん・小1)
⑩ 友のグチ こんな人生 八十路前 (中村清秋さん)
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中途半端な目覚め

フッと目が覚めた。
深夜3時過ぎ。
疲れて眠ってしまっていたようだ。

昨日は家の前庭に手を加えた。
3メートほどの生垣、
赤カナメの選定と、

シンボルツリーと言える
桜の大木も手を加えた。
2メートル近く育った赤カナメは
少し前まで
真っ赤な壁が見事だった。
いかんせん
茂り過ぎて
見ごろが過ぎると
いささかうっとおしい。
と妻が指摘。
B型いて座男としては
茂りに任せていたい放任主義。
(本音は面倒くさいにすぎないのだが。苦笑)
しかしAB型おとめ座の妻は容赦ない。
いつものことだが、
とにかく妻の指示に従う。
チョキンチョキン、バチバリ、ギーコギーコと奮闘。
作業中も妻の指示はやまない。
すっきりとした庭がお望みなのだ。
私としては
自然豊かなジャングルの方が好み。(笑い)

終わってみれば
生垣もシンボルツリーも
見違えた。
桜は切断した部分に
防腐防菌剤を塗り込んだ。

集めた剪定した枝葉、幹は山になった。
それを適当に切り揃えて片付ける。

朝からかかり、もう昼を過ぎた。
(確かにこの方がいい)
すっきりした庭を眺めながら、
内心の感想。
とはいえ妻に悟られてはならない。
どや顔は見せても見たくない。(なんと身勝手。大苦笑)

夕食を用意し終わると、
体中が痛い。
風呂に入ると覿面睡魔に襲われた。
そんな顛末だった。
ただ平均的な睡眠時間は4、5時間。
真夜中に目はぱっちりというわけである。
さて、まだ夜明けには程遠い。
これかrらどうするかな?
贅沢な悩みに囚われている。

窓の外から聞こえる
かわずの声はソロパートに近いなあ。
取り留めなく
時間は過ぎていく。

ならない.jpgimg011.jpgラマダン.jpg

かさいに生きて6 ゆるぎ岩(完結)

「1、2、3!」リューゴの声とお父さんの声がぴったりとかぶさりました。思い切り押すと、リューゴは天を仰ぎました。
青い空。日差しを遮る木々の枝が来い影になってそよいでいます。
(そよいでる?)
そうです。『ゆるぎ岩』のてんっぺんを見ると、陰になった枝の動きと一緒になって待っています。
おや?どうやら風がでてきたのか、枝の揺れが少し激しくなりました。いや、違います。風で枝が揺れているにしてはちょっぴり変です。木の枝は青い空に描かれて動いていないのに気づきました。すると……?
「リューゴ、見てみろよ。揺れてるぞ!揺れているんだ、『ゆるぎ岩』が……!」
「うん、揺れてる。『ゆるぎ岩』が揺れているよ、お父さん」
リューゴはもう大感激です。嬉しくて目が潤みます。目の前がぼやけて、『ゆるぎ岩』のてっぺんがよく見えなくなりました。
「おう!リューゴ、お前、いまお前ひとりで『ゆるぎ岩』を揺すっているじゃないか。すごいぞ!」
「え?」
 リューゴはお父さんの声にびっくりしてキョロキョロ見回しました。でも、お父さんは消えてしまいました。
「お父さん……!」
 心細くなって声もちいさくなりました。
「リューゴ、お前のすぐ後ろにいるぞ。お前の腰を支えているんだ」
 そうです。誰かがしっかりとリューゴの腰を支えてくれています。それはお父さんだったんです。それじゃあ、いま『ゆるぎ岩』を揺らせているのは本当にリューゴひとりの力なのです。でも、でも……慌ててリューゴは上を見上げて確かめました。
『ゆるぎ岩』はちゃんと揺れていました。夢でもまぼろしでもありません。リューゴはみるみる嬉しさに包まれました。
「えい、えい、えーい!」
 リューゴは調子に乗って何度も何度も押し続けました。

 お父さんはゆっくりと急な坂になった山道を歩いて下りました。山道はのぼるより下りる方が大変です。それに、お父さんの大きい背中には、おんぶされたリューゴがスヤスヤと眠っています。起こさないように、危なくないようにと、自然に慎重な足取りになります。
「おい、リューゴ」
 ソーッと名前を呼んでみましたが返事はありません。背中越しに可愛いイビキが伝わってきます。
(ふふふ。よっぽど疲れちゃったんだな)
『ゆるぎ岩』が揺れたのが、よほど嬉しかったのでしよう。リューゴはクタクタになるまで懸命に岩肌を押し続けたのです。山を下りはじめると眠気に襲われてフラフラとし始めたので、お父さんはおんぶしてやりました。
「……お父さん……」
「ん?」
「……ゆれたよ、ほら揺れたよ……」
 リューゴの寝言でした。
「…ぼく…ぼく、いい子だね。……」
「ああ、最高にいい子だよ。『ゆるぎ岩』だって認めて句たろう、リューゴはいい子だって」
 お父さんは顔を輝かせて、グィと空を見上げました。爽やかな風が優しくお父さんの顔を撫でて流れていきます。 (完結)

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ちいさな いのち

わがやの真下にある
ロフト」(?)に設えた
まちライブラリーアトリエ入り口脇の
手作りした小さな池を
(ハッポウスチロールの箱を利用している)
覆った草が気になって、
ひっこ抜き始めた。
池は淀んで見えるが、
昨年末までは
メダカを数匹飼っていた。
何匹かが寿命で浮き上がり
もう池は無人(いや無メダカ)だった……はず。
「ん?」
何かが素早く動いたのに気付いた。
よくよく確かめると、
(メダカ!)
そう!メダカが一匹、
池の中を活き活きと舞っていた!

感動した。
冬を越して、
ただ一匹生き延びたということだ。
無メダカと思い込み、
数か月餌をやることもなく、
放置してしまっていたのに……
その小さい生命は
しっかりと生きていた!
(よう生きとってくれたな。ありがとうよ)
感謝しながら急いで餌をやった。

生きているって、
最高に素晴らしい!
コロナの恐怖に怯えた
自粛生活で疲弊したものが
一挙に消し飛んだ。(うん!)
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かさいに生きて5 ゆるぎ岩5

だから、
『ゆるぎ岩』が全然揺れなかったので、
自分は悪い子なんだと、
ひどくショックを受けているのです。
何とかしないと……。
「ああ、
ちょっと待てよ、
リューゴ」
 お父さんは首をひねって見せました。
「なに?
お父さん、
どうしたの?」
「うん。
いま思い出したんだ。
そうだそうだそうだったんだ。
お父さんが初めて『ゆるぎ岩』を押した時のことだ」
「揺れたの?」
 リューゴはお父さんの話をひと言も聞き漏らすまいと、
ちいさな体を乗り出しました。
「そうなんだ。
揺れたから、
もう嬉しくてたまらなかったよ」
 リューゴは、
お父さんの言葉にガッカリしました。
(ぼくが押しても揺れなかったのに、
お父さんの時は揺れたんだ。
やっぱり、
ぼくは悪い子なんだ……)
 リューゴがしょぼんとすると、
お父さんは頬笑んで、
こう言ったのです。
「お父さんひとりで、揺らしたんじゃないんだ」
「え?」

「実はな、
お父さんのお父さんが、
一緒に押してくれたんだ」
「おじいちゃんが…
一緒に、
押したんだ」
「そうさ。
リューゴと同じ一年生の頃のお父さんは、
もうイタズラばっかりしてさ、
そんなお父さんが『ゆるぎ岩』を押しても、
揺れないだろうと心配したおじいちゃんが、
お父さんの手を取って、
一緒になって岩を押してくれたんだ」
「へえ」
「そしたらな」
「うん」
「揺れたんだ、
あのでっかい『ゆるぎ岩』が、
ゆらゆらと揺れたんだ!」
 お父さんは笑って、
大声を上げました。
「そうか。
おとうさんも……揺れなかったんじゃないか。
おじいちゃんの手助けがなかったら……」
 リューゴはホッとしてお父さんを見ると、
お父さんの目とぶつかりました。
次に『ゆるぎ岩』を見ました。
また、お父さんを……、
キョロキョロとリューゴの目は動き続けました。
「よーし!
今度はお父さんと力をあわせて、
一緒に『ゆるぎ岩』を押してみようじゃないか」
「うん!」
 リューゴは元気いっぱい返事をしました。
 リューゴとお父さんは手をつないで、
『ゆるぎ岩』の前に立ちました。
「リューゴはお父さんよりもいい子だぞ。
だから本当は片手でも大丈夫なのに、
初めてで緊張したんだろ。
うん、
大丈夫、
今度は揺れるさ」
 お父さんはリューゴに片目をつぶって合図すると、
大きく頷きました。
しっかりと握り合ったお父さんの手の温かさが、
リューゴに勇気を与えてくれます。
(よーし!)と、
なんでもやれる気持ちになりました。
「リューゴ、
まず『ゆるぎ岩』にお願いしようか?」
「うん。
三回手を叩くんだね」
 さっきお父さんがやっていたのを、
ちゃんと見ていたのです。
「よく覚えていたな、
リューゴ。
でもただ手を叩くだけじゃないんだぞ。
心の中で願いを込めるんだ。
ぼくはこれからもきっといい子でいるから、
揺れて下さい!って祈ってごらん」
「うん、
わかったよ」
 リューゴは神妙な顔になって、
『ゆるぎ岩』を見つめました。
そして心を込めて、
パンパンと手を叩きました。
お父さんも叩きました。
リューゴは何度も何度も、
胸のうちでお願いしました。
必ず揺れてみせてねと頼んだのです。
 「さあ、
やるぞ!」
 お父さんがリューゴの肩をポンと叩いて、
合図しました。
 リューゴとお父さんは同時に、
『ゆるぎ岩』に手を当てました。
リューゴはチラッとお父さんを見やると、
お父さんもリューゴに目を向けたところでした。
「フフフフフ」
 リューゴはとても愉快な気持ちになりました。
「ハハハハハ」
 お父さんも楽しくてたまらない風です。
 リューゴはいまお父さんと、
ひとつになったのです。
「そーれ!」
「そーら!」
かけごえがひとつになりました。
リューゴは無我夢中で、
手に持てる力を全部込めて押しました。
お父さんも力いっぱい押しています。
その迫力のすごさといったら!
「イチ、ニー、サン!」
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