制度の先行は「家族否定」に

制度の先行は「家族否定」に

 夫婦別姓が反対派、賛成派それぞれに不満を残しながらも法律で認められる日も間近く、家族制度の大幅な変化が予測される。
 戦後の民主主義の下、家族の在り方は、表向きはともかく、長年古びた形態を保ってきたのは確かである。それが一変するかもしれない制度改革は、市民の総意を集約した、熟慮の上に熟慮を重ねたものであってほしいと願うのが多数の意見であろう。
「論」にある通り、社会の圧力による制度改革に終わってしまっては、制度を受け入れる立場にある市民の反発を買うのは自明の理である。その結果、形だけの改革に終わるのは避けられない。
「どうせ女は……」といったたぐいの、女性を軽視する現代社会の意識が変革されれば、家族の民主主義は穏やかな変貌が可能になるのだ。
 制度改革だけを先行させて女性軽視の社会の構造と意識にくさびを打ち込むようなことをするなら、家族の否定や消滅につながる恐れが充分考えられる。家族を見据えた変革がなされるように願いたい。
(神戸・1994・9・6掲載)

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