夏の1ページ

連休中に
娘たちの家族や彼氏と、
焼肉や花火を楽しんだが、
その写真が手に入った。
眺めていると、
みんなのはしゃぎっぷりを思い出し、
幸せな気分に浸る。
そして思い出す。
亡くなった父が、
子供のころの私とどう関わったのかを。
一番の思い出は、
夏休み終盤、
私の宿題を父が応援してくれたことだ。
といってもドリルとか読書感想文などではない。
工作に絵、そう習字なんかも。
ある年には、
提出した宿題の絵や工作が父のものだったりした。

あれは小学4年生の時だった。
新聞とふのりを使い
「冒険だん吉」の無人島(鉛筆立てだった)を作り始めた父。
もう夢中で、私の出る幕はなかった。
ヤシの木やダン吉とほかのキャラクターも配した対策だった。
絵具で塗るのも結局は父の独壇場。
完成したときに見せた父のどや顔は、
まるで少年そのものだった。
その作品は金賞に選ばれたのである。
みんなに褒められて面映ゆかったのを思い出す。
絵やポスターなども、
私が描いたものに手なおしが必ず入った。
手なおしされた絵は大体ベストスリーに選ばれた。
不思議だが、
父の作品で褒められていくうちに、
私の絵はドンドンうまくなった。
写生大会で賞の常連になったのだ。
賞状を見せた父の顔は崩れっ放しだった。
よほどうれしかったのだろう。
ひとつ上の兄はアウトドアータイプの子供で、
絵など見向きもしなかったから、
父は自分の得意分野を共有する我が子を得たことが、
幸せだったのだろうな。

いまその父は、
閉じた目を開くことはない。
(おおけに……)
心の中で父にお礼を言った。

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