馬鹿正直な生き方

深夜二時。
仕事に出かける家族の弁当用に
ご飯を炊いた。
炊飯器が壊れて以来
鍋で炊いている。
炊きあげ、蒸らす時間をいれて
20分だから、
炊飯器より早く炊けるのがいい。
同時にご飯のおかず用に
チキンカツを揚げた。
むね肉をカット、パン粉をつけ
冷凍しといたものを、
油に熱を加えるのと同時に放り込む。
カツにふさわしい色になると完成だ。
寝る前に妻がひと言。
「明日弁当がいるの」
保育士の娘は職場で給食が出るから
気にしなくていい。妻だけだ。
「やる気になったら用意しといてやる」
口ではそっけなく答えてしまうが、
根が律儀、いや馬鹿正直というべきか。
必ず間に合わせて調理してしまう。

ど田舎に生まれ育ち、
いまも夜遅くシカやイノシシが
家の周りに出没する、
サファリーランド状態の故郷に住む。
狭い田舎社会は
子供の頃から社会の情報から切り離した。
おかげで朴訥な人間に育ってしまった。

だから
私の恋ストーリーも、
人並みなものにならなかったのだろうな。
アマ劇団の活動を通じて
人生唯一のパートナーに出会うまで、
女性と交際する機会は、
何度となく手にしたが、
みんな最悪の結果を呼び無くされた。
その原因は、
「清く正しく」をモットーに育った
田舎ッペだったからだと、
いまならわかり過ぎるほどわかる。

喫茶店のマネージメントを任された時代、
バイトに来た女子大生と付き合い始めた。
これまた相手からのアタックだった。
8歳違いだったっけ。
3年続いたが、
小学校教師を目指していた彼女は、
教育実習を機に、
「先生になるのが夢なの」
何も言えなかった。
人の夢を邪魔などできないが私の考え。
高裁は手をつなぎハグまでいたったものの、
それ以上は
(清く正しく)の生き方をする
私には進めるはずがなかったのである。
そして三度目の失恋を味わう羽目に。
立ち直るまで半年余り、
それを乗り切った時、
私は新たな挑戦に踏み切った。
独立、自分の店を持ったのである。
仕事に挫折、恋に挫折、人間関係に挫折
挫折を繰り返すたびに、
何か月かの沈黙。
そして行動に移る。
挫折はいつも私を強く復活させてくれた。
痛みは私の成長の原動力となったのだ。

雨が上がったようだ。
蛙の合唱がトーンをあげた。
明日は
また雨になるかも知れないなあ。

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