天職

深夜
巻きずし用の卵を焼いた。
出汁巻きより
少し甘くしたものを
三本焼き上げた。
そう
いよいよ
あのまるかじりの日がやってきた。
恵方巻というんだっけ。
今年は
家で巻くことになった。
昔は
職場で何本かのノルマがあり、
食べきれない本数をもって帰ったっけ。
しかし
調理師たるもの、
いくら洋食専門のコックだったとしても、
いま巻かなきゃ
いつ巻くの?ってこと。
妻と娘そして私の3本、
贅沢に海鮮巻きと行きたいところだが、
分相応に昔ながらの巻きずしといこう。
そんなこんなと仕込みを始めたら、
昔々を思い出した。
白いコック帽をかぶったあの日。
二十代の青春真っ盛り。
厨房に入った時、
すごいプレッシャーがあったものの
(これが僕の天職だ!)気負ったものだった。(うん、若かったなあ)
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