山の荒廃

 周囲は
豊かな山々に囲まれた
田舎暮らし。
生まれ育ったふるさとで、
町の生活からUターン、
終の棲家と
考えている。
 子供のころ、
山は遊び場であり、
山の幸に溢れていた。
蕨、ぜんまい、タケノコ、キノコなど
四季の贈り物を求めて
山へ入り、
アケビや山イチゴなど、
おやつ代わりに頬張ったものだ。
山は安全な
子供の王国だった。
 その山は大きく変わった。
イノシシやシカなどが
里に下りてきて、
農作物を荒らし始めた。
こんなに住んでいたのかと
驚いている。
村作業で山に入った時も
言葉を失った。
枯れた倒木が折り重なり、
無残に崩れた山肌が
あちこちに見られる。
まるで人間の入山を
拒絶しているかのようだ。
ひとりで山に入るなど、
危なくて
考えられなくなった。
 山の手入れをするにしても、
若者は都会へ出ていき、
残るは高齢者が多く、
ままならないのが実情。
それでも住人の力で
守るしかない。
記憶にある
豊かな山の復活を
望んでやまない。
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