いつもともに

我が家の庭に三つの石。
大中小と
大きさの違うものを
子供たちが探して来て、
仲良く寄り添う光景を
再現している。
五年前に亡くなった
愛犬タロは、
十七年我が家で
ともに過ごした
欠けがいのない
家族の一員だった。
晩年寝たきりになった時も、
見守るわたしたちを
安心させようと、
懸命に頭を上げようと頑張り、
差し出す手を
ぺろぺろと舐めた。
「ごめんなさい。
もう一緒に遊べなくて」
そう訴える潤んだ眼に
何度も頷いてやった。
タロともに育った
我が家の子供たちは、
下宿先や仕事先から
駆け付けた。
「頑張れ!」
声をかける誰もが
同じ思いだった。
 亡くなる前夜、
タロは最後の力を振り絞って
「キューン!」と
ひと吠えした。
それが
お別れの挨拶だったと、
いまも信じている。
 タロの死に続き、
仲の良かった
嫁さんのモモに娘のトトが、
続いて寿命を全うした。
 子供たちは帰郷すると
必ず庭の石に話しかける。
まるでタロらが
生きているかのように。






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