つれづれ

「えろう楽になったわ。
肩もみが
上手な孫がおって、
わしは幸せや」

 目を細めて
笑顔で褒める祖父。
背が高く骨太で、
とにかく働き者だった。
働きすぎたのか、
しょっちゅう
肩を凝らせていた。

「肩が凝ったよって、
ちょっと叩いてくれ」

 初めて
お呼びがかかったのは、
三年生のとき。
叩いて驚いた。
硬くて叩く手の方が痛い。
肩叩きが
甘いものではないと
思い知らされた。

「凝ったら、
孫の肩たたきが
一番効きよる」

 祖父の口癖は
按摩機が
我が家に登場すると
聞かれなくなった。
やはり孫の手より、
機械の方が
確実に効いたのだと思う。

 定年退職して
家でゴロゴロし始めると、
肩が張り重くなった。
人に聞くと
これが肩凝りだった。
働きすぎの祖父と
怠けすぎの孫。
DNAが同じなのに
肩凝りの原因が全く違った。
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