ちょっかい

「ここはこないしたら
ようなるんやで」

 父は宿題の工作や絵に
必ずちょっかい(?)を出した。
父が手を加えた作品は、
学校で貼り出されたり
賞に選ばれたりしたのだ。

 養子や丁稚奉公と
苦労しっぱなしの人生で
身につけたのか、
何でも器用にこなした父。
あて名書きを頼まれる達筆も
独学だったのだ。

 普段は無口なのに、
子供がやることは
しょっちゅう口を出した。
その通りやると
不思議にうまくいくのだが、
しだいに反発を覚えた。

「僕は
僕のやりたいようにやるから!」

 思わぬ子供の宣言に
父はショボーン。
それでも
嫌われるのを承知で、
目を細め
幸せいっぱいな顔になり、
ちょっかいを出し続けた。

 最近老いた父を見ていると、
あの頃の父の姿が
懐かしく思い浮かぶ。
父のちょっかいは、
なんでもできる器用さを
私にくれた。
負けん気も
父から譲られた。
人並な人生を歩めた原点は
父のちょっかいだったのだ。
いまは感謝するばかり。
(有難う!お父ちゃん)と。
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