ホタル

ほたるの季節
 
飼い犬のタロがしきりにほえるので外に出てみると、なんと蛍がゆらゆらと飛んでいる。
 でも、それに向かって吠えていたわけではなく、タロは鎖を柱に巻き付け、首を吊った状態で懸命にもがいているので納得。
 いくら注意しても、しょっちゅう繰り返すタロのクセ(?)
 首を解放して、泣き止んだタロを抱っこして座りこむと、目の前をツーと蛍が横切った。
 川沿いのわが家に毎年訪れるほたるの季節が、今年もやってきたらしい。
 しかし、この蛍も来年見られるかどうか。圃場整備が来年あたり開始される気配で、小川をはじめとした自然がごっそりと、人の手で変わってしまうことになっているからだ。
 人はなぜ、自分の心を慰めてくれる自然を、根こそぎ掘り返して作り変えてしまうのだろうか?
 ちょっぴりさびしい気持ちになりながら、飛び交う蛍の風情に見入ってしまった。
 蛍の淡い光の、時間を超越した優雅な動きは、昔も今も変わることはない。
 いつかまた、わが家の庭先へ帰ってきてほしい、蛍たちよ!
(神戸・1994・6・23掲載)

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