泳げなくて仮病?娘の気持ちよくわかる

泳げないので仮病娘の気持ち分かる

 夏に入ると、やっぱり小学4年の長女、例年通り、学校へ行く前にグズグズし始めた。
「どうしたの?」
 優しく訊ねると、か細い声で答える。
「頭が痛い気がする」「おなかが痛い気がする」
 人の顔色をうかがって言っているのがよく分かる。つまり仮病なのだ。でも「……な気がする」なんて逃げ道を用意しているのは、さすがわが娘。
 そんなふうにグズる日は、プールの授業がある日。臆病なところがある彼女は、いまだに泳げない。だから学校に行くのがイヤなのだ。
 そんな娘の気持ちはよく分かる。なぜって、わたしも泳ぎは子どもの頃から大の苦手。いまだにカナヅチ。その親の血をそっくり受け継いだ娘に、「努力すれば絶対に泳げるようになる」と励ますのも空々しい。
 その昔、「先生、頭が痛い」と言っては、学校行事の海水浴で泳ぐどころか海に入ったことのない前歴の持ち主としては、だまって目をそらすだけ。すると、わが妻がでしゃばってくる。
「もうじれったいわね、早く学校に行きなさい」
 泳げる妻には理解できまい。娘とわたしの苦悩は、これからも続いて行く。
(神戸・1993・8・13掲載)

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