山の幸が豊富だった

山の幸の宝庫だったが、いまは

 緑豊かな山々に囲まれたところで生まれ育った。子どもの頃、しょっちゅう山に入り、燃料になる松の葉が枯れ落ちた『こくば』を競い合ってかき集めたものだ。
 当時の山は、こくばだけでなく、マツタケ・フキ・ワラビ・ゼンマイ・サンショウ・ヤマブドウ・ヤマイチゴ・あけび…など山の幸の宝庫だった。
 その山が数年前から、瀕死の状態になっている。マツクイムシにやられた松の木が、まるで白骨のように並び、あちこちで無残な山崩れが起きている。松の枯死は、マツタケの不毛につながり、手入れをする気力も奪ってしまう。倒木の残骸が行く手を阻むこともあって、山を厄介者扱いしてしまうようになったのも確かだろう。
 最近、枯れた松を伐採し、遊歩道を切り開いて、『歴史の森』が生まれた。山の再生事業の一環だが、人と山のかかわりを、もう一度見直す契機にしてみたいと思う。
(讀賣・2006・7・2掲載)

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